ニンテンドースイッチのゲーム『Sayonara Wild Hearts(さよならワイルドハーツ)』はおしゃれな世界観の中で複数の単純なゲームを繰り返すだけの雰囲気ゲーなんだけどそのデザイン性が突き抜けてて個人的には楽しめた作品だったよ!
配信日 2019年9月26日
メーカー Annapurna Interactive
ジャンル アクション
価格 1,400円
圧倒的なビジュアルとポップなBGM、海外メーカーの作品なのにタイトルに日本語、興味を持つものの今一つゲーム性が見出せなくて手が出せなかったのですが、あらすじを読んで購入の決断をいたしました。
夢のような世界を舞台にしたアーケードゲーム『さよならワイルドハーツ』―この世界では、バイク、スケートボード、ダンスバトル、レザー射撃、殺陣、そして失恋…すべてが時速200マイルのスピードで展開される。
恋に破れ傷付いた少女の心がバラバラに砕けた瞬間、世界のバランスが崩壊する…。夢の中に現れたダイヤモンドの蝶が、少女を空のハイウェイへと誘う…そして少女はこの場所で、自分には覆面ライダー「ザ・フール」という別の顔があることを知る。
本作のために書き下ろされたオリジナルのポップなサウンドトラックをBGMに、ハイスコアを狙おう。世界の調和を取り戻すことを目指しながら、「リトル・デス」や星の運に見放された仲間ダンシング・デビル、ハウリング・ムーン、ステレオ・ラバーズ、ハーミット64のハートを見つけ出そう。
なんで失恋したら世界が崩壊するんだよ!説明文を読んでも全く理解できないのでこりゃあ買うしか無いな!と気持ちが固まったのですが、そんな動機で購入を決めた奴は俺ぐらいだろう。
面白さ
世界観と言うか雰囲気に全振りしてる尖った作品です。そこに魅力を見出せるのかどうかだけが、この作品の面白いと感じることが出来るのかどうかの基準になります。
正直ゲーム性としては単調で単純で短絡的なミニゲームの集合体って感じです。
トレーラーにあるようにバイクで走ったり、カードの上に乗って進んでみたり、
縦スクロールになってみたり、
横スクロールになってみたり、
TPSになってみたり、
QTEがあったり、
様々な要素を入れ込んではあるのですが、どれもゲーム性が弱く、それ単体で面白さを感じる要素は少なかったりします。
しかし、このデザイン性、世界観、そしてBGMが相まって、なんだか楽しく感じることが出来るんです。
特に私はぶっ飛んだ世界観に魅了されました。なんで失恋して世界崩壊するんだよ!なんで傷付いた少女の悲しみが時空を歪めるんだよ!
なんでバイクで疾走するんだよ!バイクの上で格闘してるんだよ!とプレイしながらツッコミを入れまくってました。こんなおかしな世界なのに見た目はオシャレでBGMはポップなんだぜ?なんだこれ!最高じゃないか!
と、こんな感覚になれない人は面白さを微塵も感じないと思われます。
難易度的にはかなり低いです。ミスしてもその地点から少し前に戻されるだけですので、何回でもチャレンジできます。このミスから復帰までが速い為、テンポよくストレスなく進行できるのもこのゲームの良いところですね。
操作性
悪くはないのですが、自機の移動スピードが速すぎて上手く制御できないシーンが多々ありました。私が下手なだけかもしれませんが。
様々なスタイルが何の前触れもなく提示されていきますが特に問題なく操作出来たのは、私がゲーム慣れしてるからなのか、実はこの作品の誘導部分が優れているからなのか、私には判断できません。
グラフィック
この唯一無二のデザイン性、これがこの作品の肝じゃないですかね。この色使いとかフォントとか。センス無いしデザインの知識が皆無な私ですが、なんかカッケーと感じました。
主人公の見た目は今一つな気がしないでもありませんが。髪型が原因かなぁ、おばさんにしか見えないのよね。
あと、こればかりは仕方が無いのですが、海外のゲーム特有である「全体的に暗い」があるんです。どうも目の色によるもののようです。詳しい紹介サイトを調べたのですがこれしか引っ掛かりませんでした。
もっと色を鮮やかにすればいいのになぁなんて思いながらプレイしておりましたが、恐らく目の色が黒くない人種には私のように薄暗くは見えないのでしょうね。私の場合特に目が黒いものでして。洋画とか本当に苦労します。
サウンド
ミュージックビデオを作るぐらい力入れてます。
ステージごとに曲が違います、というか曲に合わせてステージを設定したのでしょう。このゲームのベースが音楽なんだと思います。この記事にもそのような説明がありました。
『Sayonara Wild Hearts』は、「ポップアルバムビデオゲーム」というジャンル名のとおり、オリジナルのポップ・サウンドトラックに合わせてゲームプレイが展開するアクションゲームである。明るく時に切ないエレクトロポップに乗りながらキャラクターを操作する様子は、フルアルバム分のインタラクティブ・ミュージックビデオをプレイしているような印象を与えてくれる。
なるほど、ジャンル的にはエレクトロポップというのか。PVを見て曲に魅力を感じたのならば、是非ゲームとしてプレイして欲しいです。
リプレイ性
スコアアタックがあります。
基本的には初見殺しなステージ構成なので、プレイ回数を重ねるごとにスコアが上がります。ただ、ノーミスで全ポイント取らないとゴールド取れない気がする。
感想
圧倒的な世界観に浸るための作品。
雰囲気ゲーと言えばそれまでですが、私はその雰囲気を楽しむのもゲームという媒体で表現するものの一つだと考えてます。そしてこの作品の雰囲気は私を魅了しました。何がどう良かったのかうまく言語化できないのですが、トレーラーやプレイ動画を見れば感じることが出来るでしょう。
私はこの動画を見て購入しようと決めましたから(たぶん)。
なんだかわかんねーけど懐かしい気持ちになったのよね。曲調がそうさせたのでしょうかね。
人を思いっきり選ぶ作品ですが、動画を見て何か惹かれるものを感じたのでしたら、プレイしてみるも良いかもしれません。逆に、何も感じなかった人にはオススメできません。ゲーム性が乏しいのよね。
評価
良い点
・圧倒的な世界観
・力が入ってる曲
・誰でもクリアできる難易度
悪い点
・ゲーム性の乏しさ
・洋ゲー特有の画面全体の暗さ
・俺にはおしゃれすぎる
評価
・5/10