鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

東京都美術館「デ・キリコ展」にて想像以上に突き刺さって自分でも驚いた

東京都美術館にて開催されている「デ・キリコ展」に行ってきました。

よく考えたら東京都美術館に何回来てるんだろ?もしかすると栃木県立美術館ぐらい来てるかも?と思い調べたら過去に3回行ってました。

toriid.hatenablog.com

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これで4回目です。そして私には理解できないと思ってたデ・キリコの企画展。正直言いますと、行くつもりは全然無かったんですよ、山田五郎先生のYoutubeを見るまでは。

youtu.be

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動画を見終わった感想として「俺の思ってたキリコと印象が違う」でした。私の中のキリコは「意味の分からないシュール全開な作品」ばかりだと認識していたのですが、こちらの動画を見て完全にその間違いに気が付きました。これシュールじゃないじゃん、ちゃんと意図があるんじゃん、って。

「いや思いっきり動画のサムネに意味のない絵って謳ってるじゃん!」と思うでしょうが、私には「意味がわからない絵」では無く「意味はないけど意図は感じられる絵」なんですよね。それが私の思い違いなのか勉強不足なのか判別できませんが、この動画を見て、そして実際の作品を見て、私の中では私なりに意図を感じることが出来たんです。

そして凄いポップ感!ある意味こちらの方が衝撃でした。キリコってこんなに軽いのかと。その感じがまた私に突き刺さりました。あとね、私の錯覚かもしれないし勘違いかもしれないのですが、ギャグ要素を感じてしまったんです。

これとか。

なにこれ。もうこれギャグでしょ。タイトルが「神秘的なお風呂」なんだぜ?これのポストカードを買うぞ!と思ったら売ってなくてガッカリしました。やはり私の感性は人とズレてるのでしょうか。

そんな訳で理解できないと思っていたのですが、いざ本物を見たら突き刺さる作品ばかりでデ・キリコが好きになってしまいました。

そして感じる荒木飛呂彦感。立ち方や首の傾げ方の角度とか所々既視感があって、もしかして荒木さんキリコの影響も受けてるかも?と感じましたが皆さんはどうお思いでしょうか。

 

今回購入したポストカードですが、恐らく過去最高枚数を更新してしまいました。だってこの機会に手に入れておかないと!って気持ちが昂っちゃってさ。キリコぐらいの知名度だと次に日本で開催されるのいつになるのか分からないんだもの。

 

ジョルジョ・デ・キリコ 形而上的なミューズたち

 

ジョルジョ・デ・キリコ バラ色の塔のあるイタリア広場

 

ジョルジョ・デ・キリコ オデュッセウスの帰還

 

ジョルジョ・デ・キリコ ヘクトルとアンドロマケ

 

ジョルジョ・デ・キリコ 迷走する人

 

ジョルジョ・デ・キリコ 放蕩息子

 

ジョルジョ・デ・キリコ 塔

 

7枚も購入しちゃったよ!しかもマグネットも買っちゃったよ!

 

絶対に理解できないと思ってたものが、様々な経験を経て何だか分かったような気がするまで進めたこの体験を、自分でも驚いています。同時に、もっとこのような体験が出来ていれば、もっと早くに「理解できない」というレッテルを張らずにもっと様々な事を知る機会を増やせていたのではないかと後悔しております。

そんなことを「バラ色の塔のあるイタリア広場」を見て考えてしまったりしてます。この静寂感と言うか焦燥感と言うか世界に人はいっぱいいるのに俺だけ一人いる感と言うか、言語化できないけど何だか俺も感じたことあるぜキリコさんよぉ、と偉そうに嘯いております。きっとね、午後3時過ぎで夕方のちょっと前なんですよ。

 

分からないと思ってたものが何だか分かった気がした今回の「デ・キリコ展」は、私にとって非常に有意義な時間を提供してくれたイベントとなりました。もしかすると現代アートもその内分かってくるんですかね、いや、わかんねーだろうな。