鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

りゅうおうのおしごと!15 白鳥士郎

将棋ものの作品として読んでいる私にとって恋愛沙汰とかエロとかロリとかはノイズでしか無いのですが、そのノイズがあってなおやはりこのシリーズは面白いと言わざるを得ません。そしてその根幹は、作者の取材力のだと思うのです。

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「棋書を出しませんか?」
休場を選択した銀子と、関東へ移籍したあい。二人の行方を追う八一が頼ったのは、女流棋士にして記者の顔も持つ供御飯万智だった。
「え!? 俺が将棋の本を書くの!?」
意外な条件に驚く八一。しかも万智は執筆に集中するためと、旅館でカンヅメになることを提案して……。
「……着いたで? 八一くん」
急速に接近していく幼馴染の二人。
一方、タイトル初挑戦を目指すあいは、東京で意外な人物たちとの同居を開始していて!?
女流名跡リーグ遂に決着!挑戦権を手にするのは、あいか、万智か、それとも……!?
美しき野心と矜持と恋心が正面から激突する第15巻!!

将棋の世界をほぼ知らない私に様々なことを教えてくれるこの作品ですが、今回の女流棋士の生々しい現実は全く想像していなかったものでした。なんだこれは。

私はどちらかというとフェミニストであり世の中が女性にとって生きにくい社会であるとは認識しておりましたが、全く理解できていなかったことを痛感いたしました。今までの自分を殴りたい、全然分かってなかった、恥ずかしくて申し訳なくて悲しくて。

そもそも女性と男性では体の作りが違う訳でして、体格差は絶対にあるものなのです。つい最近これを見て驚愕しました。

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体格体重筋肉量でこれだけ違うのか!と驚きました。そして多くの女性はこのことに気が付いてる訳でして、そりゃあ怖いよね、男が。だって私でさえこれを見てから体重がある男にちょっと恐怖を感じるようになったもの、襲われたら俺は抗えないって。

そして男性が性的な目で見てる事にも気が付いてると思うんです。そんな状況ですものどんな職業だろうが男性への恐怖は付き纏う訳でして。私はそういった想像が全く出来てなかったことを否が応にも知りえました。

この年齢になって、さらに言えばりゅうおうのおしごと!でそれを知った私って本当に愚かな存在だと思うのですが、それでも知ることが出来て良かったと思っております。同時に、女性が生きやすい社会って実現するのだろうか?とも思ってしまう私。もうさ、男っていらないんじゃね?

 

将棋のラノベなのに様々なことを教えてくれるこのシリーズが、そしてその作者である白鳥士郎が大好きです。願わくば、これからも書き続けて欲しいと思っております。そろそろ違う題材で構想してるんだろうなぁ。