その媒体がラノベだろうがアニメだろうがゲームだろうが、主人公を女子高生にすれば売れるのではないだろうか?との疑問への回答がこのアニメなのではないだろうか。実際ラノベが売れたからアニメ化された訳ですからね。
「私には何もない。と思っていた。」ひとりぼっちの女の子と、世界で最も優れたバイクが紡ぐ、友情の物語。山梨県北杜市の高校に通う女の子、小熊。
両親も友達も趣味も無い、何も無い日々を過ごす彼女だが、ふと見かけた中古のスーパーカブを買ったことで、ちょっとずつ短調な毎日が変わり始める。
内容は非常に硬派でした。作者のカブへの愛を感じました。売れるために主人公を自分では無くおっさんでもなく女子高生にしたのですが、それでも一本筋の通った気概を感じさせました。
可愛らしい女子高生が出てきますが、全くエロ要素がありません。スカートでバイクに乗ってるわけですから視聴者はそこら辺を期待してる筈なのですが、そんな描写は微塵も出てきません。原作者のこだわりなのか、監督の心意気なのか。
これが宮崎駿だったり庵野秀明だったりしたら絶対にエロ要素を入れてくるのに。あいつら清々しいまでの変態だからなぁ。
原作者のカブへの愛、そしてそれを忠実にアニメ化した監督、どちらも生真面目な性格なんですね。その愛は非常に感じることが出来ました。ではそれが面白さに繋がっているのか?私にはあまり内容が硬派すぎてあまり楽しめなかった感があります。
寒いからコメリで防寒着買ったり、中型取って30km/h制限解除したり、内容が地味すぎる。画面もまた地味なのよね。田舎の冬だから色が全然無いし。主人公も無口で地味だし。
そんなアニメにピアノメインのBGMが非常に馴染んでました。このBGMによって何とも言えない寂しさというか孤独というかそういう世界観が生まれた気がします。
良くも悪くも雰囲気アニメなのかもしれません。私はなんだかんだその雰囲気を楽しむことが出来ました。ラストの緊迫したストーリーはいらなかった気がしないでもありませんが。
あまりオススメ出来ませんが、独特な世界観を楽しめるので興味を持たれた方は是非。
ちなみに、主人公が女子高生じゃなかったら見てなかったな私。