鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

北極百貨店のコンシュルジュさん を見た(ネタバレ無し)

ひょんなことから平日に有休を取得することとなり、要件は午前中に事足りるので午後にでも映画を見に行こうかなと思って映画館のHPを調べてみたらこの作品に辿り着きました。

私の知らないアニメ作品。そして一日たったの一回の上映。

大分前から上映していたのかと思いHPで調べてみたら、

あれ?たったの三日間?しかも上映館少なすぎない?

しかも私がこのHPをチェックしたのが11月15日だったのでそもそも情報が違うのよね。ちなみにMOVIX宇都宮では暫く上映してるようです。お陰で観ることが出来た訳です。ありがとうMOVIX宇都宮。

このようなあまり知られてない、上映館も少ない、平日の昼にしか上映しない作品を知ることが出来たのはきっと何かの縁だよなぁ、ってことで前情報も何も無い状態で観に行きました!

 

hokkyoku-dept.com

新人コンシェルジュとして秋乃が働き始めた「北極百貨店」は、
来店されるお客様が全て動物という不思議な百貨店。

一人前のコンシェルジュとなるべく、
フロアマネージャーや先輩コンシェルジュに見守られながら
日々奮闘する秋乃の前には、あらゆるお悩みを抱えたお客様が現れます。
中でも<絶滅種>である“V.I.A”(ベリー・インポータント・アニマル)
のお客様は一癖も二癖もある個性派ぞろい。

長年連れ添う妻を喜ばせたいワライフクロウ
父親に贈るプレゼントを探すウミベミンク
恋人へのプロポーズに思い悩むニホンオオカミ・・・

自分のため、誰かのため、様々な理由で「北極百貨店」を訪れる
お客様の想いに寄り添うために、
秋乃は今日も元気に店内を駆け回ります。

youtu.be

 

舞台が百貨店で客が動物で主人公がコンシェルジュ?設定がぶっ飛んでます。そしてその動物が絶滅種なんですよ。で従業員は人間。なんだこれ?と思いながら見続けてました。

中身は新人コンシェルジュの成長物語。ラストは今までを総括しつつ感動まで与えてくれるいい話で締めくくられております。津田健次郎の演技でうるっと来ちまったぜ。あのセリフの言い方はズルい。

ってこれだけだとただただ普通のどこにでも良くある物語なのですが、この作品はとんでもないものを埋め込んでおります。途中で判明する百貨店の存在意義とラストのとあるシーンで「えー」となりました。ただの良い話的なエンターテイメント作品じゃなくて、ちゃんと観る者に問題を提起してくる映画らしい映画なんですよ。

最後の最後に「俺は何を見せられていたのだろうか」という気持ちになり、いろいろと考察してしまいました。

 

監督が元々作画監督の方だからなのか、アクションものじゃないのに動きがとんでもなく良いです。切れが抜群に良い。カメラアングルも凝りまくってる。でも作品を見るに邪魔にならない仕上がりなんですよ。こういう職人的な仕事っぷり、私大好きです。

個人的には音が最高に心地よかったです。百貨店の硬い床にハイヒールで歩く足音がねぇ、本当に良かったわぁ。それだけでも映画館で観た価値がありました。って書くと俺変態みたいだな(変態

キャラクターデザインも好みです。原作マンガを見たら結構変わってるので驚きました。個人的にコンシェルジュの制服が堪らんす。あれで立膝付くとか最高かよ(変態

 

で、恐らく一番評価されるのが色だと思うんです。

パンフレットに書いてあったのですが、コンセプトカラーデザインなる方が絵コンテから色を付けていったようなんです。アニメ作品を見てると割とよく風景に対してキャラクターが浮いているような印象を受けることがあります。私の場合、それがある意味当たり前なのであまり気にすることは無いのですが、この作品は全編を通して噛み合ってる印象でした。

このパンフレットにある1シーンを見てもそれが分かると思います。

最近美術館で生の作品を見てきたせいなのか、色とか構図とかが薄ぼんやりと分かってきている気がするんですよねぇ。そこまでその能力が上がってる訳では無いのですが。とりあえず今まで私が着てきた服のセンスが壊滅的であることは理解できる程度の能力は身に付きました。

 

たまたま出会うことが出来たこの『北極百貨店のコンシェルジュさん』、ストーリー良し作画良し音良し色良しで、私としては大満足の素晴らしい作品でした。あまり知られてない作品を俺は映画館で観たんだぜ!と自慢できるのもポイント高いわぁ。

パンフレットも買ったよ。いい記念になるわ。

あとキーホルダーも貰った。

 

興味を持たれた方は是非、ってあまり上映されてないのよねぇ。