鹿沼の隅っちょから

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開国の使者 ペリー遠征記 佐藤賢一

私の大好きな作家さんの一人である佐藤賢一。未読の作品が多々残っているので購入しては消化しているのですが、この「開国の使者 ペリー遠征記」は中々購入する気持ちになれないでおりました。だってペリーに全く興味が無かったんだもの。しかも近代でアメリカ、面白いとは思えなかったのよね。

結論から言いますと、江戸時代末期のアメリカそして世界情勢が非常に興味深く、その中でのペリーの考え立ち振る舞い等々、中々楽しむことが出来ました。

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1852年、マシュー・カルブレイス・ペリーは日本開国の任務のため東インド隊司令官に就任した。日本へと遠征したペリーを待ち受けていたのは、開国を迫る世界各国と幕府高官たちだった……。

何に一番驚いたのかって、江戸時代末期って俺が思ってる以上に欧米が強力な軍事力を持ち、それを持って強硬な外交展開してるのよね。改めて思うに、よく日本は国の形を維持したまま生き抜けたなぁと。ちょんまげ結ってたのにそれらの文化をかなぐり捨ててまで欧米の真似をして国を挙げて何とか諸外国と渡り合おうと努力したんだなぁって。世界史の中では日本の明治維新って奇跡的なイベントなんですよね。あんな短期間に国の体制を変え軍事力を欧米並みに引き上げるって確かに異常なんですよね。そして、そのきっかけを与えたのがこのペリーであり黒船な訳でして。

日本から見たペリーは誰でも知ってますが、ペリーから見た日本って視点は新鮮で非常に面白かったですね。そもそもがペリーを良く知らないって事にも驚きました。国の形を変えるぐらいのインパクトを与えたペリーを、実はあまり知られてないって面白くないですか?私ペリーが軍人って事さえ知りませんでしたからね。

黒船が日本に来たのが1853年。当時すでに中国は欧米(特にイギリス)にズタズタにされてます、アヘン戦争1840年ですからね。あの中国でさえイギリスには歯が立たなかった訳でして、矛先が日本に向かっていたら一溜りも無かったでしょうね。ある意味アメリカが最初に来てくれたのが幸運だったのかもしれません。そしてその使者がペリーであったことも。

 

佐藤賢一の作品でこれほどまでに女性が出てこない作品は無いのではないでしょうか。出てくるのペリーの家族だけなんだぜ?いつもの妖艶で背徳的で汚らされる女性がいない佐藤賢一作品、ある意味貴重かもしれません。あ、「ラ・ミッション」にもまともな女性しか出てこなかったかも。

もしかするとここ最近の佐藤賢一は女性に対しての偏見を作品に落とし込まなくなったのかも?Wiki見たらフランス革命を書いてからそこらへんの性癖が大人しくなってるかもしれませんね。「黒王妃」をすでに購入しているので、そこらへんも楽しみにしつつ読んでみたいと思います。