鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

大絶滅恐竜タイムウォーズ 草野原々

草野原々の作品は、読書が趣味だと言っていた私の心を粉砕しました。そのぐらい「最後にして最初のアイドル」は衝撃的でした。私の知らない世界がここにある、と感じました。単純に自分が無知だっただけなのですが、それを嫌と言うほど思い知らされた作品でした。その流れで「大進化どうぶつデスゲーム」を読んだのですが、正直物語としてあまり面白いものではありませんでした。インパクトも弱かったし。しかし、それはこの「大絶滅恐竜タイムウォーズ」の前振りでしか無かったからなんです!

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爆発する生命史! 驚天動地の続篇登場

1832年ダーウィンは得体の知れない老婆からある「お話」を聞かされる。それは、小田原市在住の女子高生たちが人類の進化を守るため、6600万年前の白亜紀末期へとタイムトラベルして、知性化鳥類と戦争するというものだった。やがてお話は暴走に暴走を重ね、「世界の真実」についての答えがもたらされる。本書は『大進化どうぶつデスゲーム』の続篇であるものの、前作読者の期待を大きく裏切る超衝撃的な問題作である!

大絶滅恐竜タイムウォーズ (ハヤカワ文庫JA)
 

読み終わるのにどれだけ時間が掛かったか。

私は寝る前に本を読んでいるのですが、この作品は読んでいて疲れてしまい、「今日は本を読まないで寝ようかな」と思ってしまうぐらい読む気が中々起きませんでした。なので完読するのに一か月以上掛ったかもしれません。そのぐらい疲れるんです、いや違うな、理解不能楽しめない文章が入ってこない上っ面を滑っていく感じ、うーん、単純に面白くなかったんだろうなぁ。

前作「大進化動物デスゲーム」の方が面白かったのではないか?と思ってしまうぐらいのストーリー展開に読み進めるのが億劫で億劫で。冒頭から「感情移入しろ」だのなんだの作中に出てくるのですが、すべてのキャラクターに全く感情移入できないんですよ。前作で折角助かったキャラクターが物語序盤で簡単に死んでみたり。ただでさえ登場人物が多すぎて名前も特徴も覚えられてないのに、感情まで無くなって全員全くの無個性になってみたり。途中で「あ、これわざとそうしてるのか」と気が付いたのですが、分かったところで苦痛の度合いが変わる訳でもなく。

 

読み終わった後いろいろ考えたのですが、この作品を楽しめなったのは私の理解力が全く足りてないのが原因だとわかりました。帯に書いてあるこの文章、

人類×キャラクター×ダーウィン×ストーリー×生命×オリンピック→崩壊!

これ読んでも意味が分かりませんよね?読み終わると分かるんですよ、これがこの物語の要約なんだって。そしてわかった上で理解するんですよ、全く私には理解できない!って。

駄作なのか?単純につまらないのか?それさえも私には判断できません。私にはその能力が圧倒的に足りてませんから。わかることはこの作品をおすすめできないってことです。ただ、読書を趣味だと胸を張って言える猛者には是非チャレンジして欲しい作品ではあります。世の中にはこんなものがあるんだって知って欲しい気持ちがあります。

自分の理解を越えた物語なんて早々お目に掛かれないですからね。ある程度展開が読めた上で、そう来たかーとかやっぱりかーとか楽しんでる方こそ、草野原々作品に触れて欲しいなぁ、予想さえも許してくれないから。