鹿沼の隅っちょから

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ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?LV.19 聴猫芝居

気が付いたら電撃文庫どころかライトノベル業界の中でもここまで巻数を伸ばしてるシリーズって中々ないことに気が付き、思ってるより人気があるのかな?と思っております。私は大好きですよ!ネットゲームに一度でも嵌まった経験がある人は間違いなく楽しめます。

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 RPGのシナリオはソロでしか進められないと思った? いいえ、遊べるんです。そう、オンラインゲームならね。
 ついに実装されたレジェンダリー・エイジのメインシナリオ『グランドクエスト』。ギルド単位で受注する大規模ストーリークエストを前にした残念美少女・アコはじめアレイキャッツの面々が……深読み出来過ぎるシナリオに、まさかの意見決裂!? でも、ネトゲの決着はもちろんネトゲでね? とみんなで楽しくゲームをする間に、リアルでは別の問題が。
 それは――未登場だった英騎父、ここでついに出現! リアルの問題の決着は……やっぱりリアルで付けなきゃダメ?
 ゲームもリアルもひと山越える!? 残念で楽しい日常ほぼ=ネトゲライフ、選択の時の、第19弾!

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.19 (電撃文庫)
 

相変わらず絵がエロいのが気になります。

このシリーズ、基本的にネットゲームの世界と現実の世界を分けてみたり同じに見てみたりして、登場人物が成長していく物語です。

読んでいてたまに、「書き方や雰囲気や舞台設定に騙されてるけど、これってもしかして結構難しいことやってない?」って思ったりしてます。この感覚、「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」でも感じました。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - Wikipedia

ライトノベルの皮を被った純文学作品、だと私は思っておりますが、この「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」もその類だと感じているんです。

今回ですと、主人公の父が二人の関係に対してまともに取り扱ってもらえないことに不満を持つのですが、私みたいな薄っぺらい人間からするとどーでもいいことしか思えませんでした。それを主題にするの?みたいな。この作品では魔王を倒すとか友情を確かめるとか典型的なライトノベル界隈での問題ではなくではなく、この手の悩みを仲間と共に解決していくんです。

 

ライトノベルには得てしてこのような「ライトノベルの皮を被った作品」が多々ございます。「のうりん」や「りゅうおうのおしごと!」の作者である白鳥士郎さんの作品は読んでいてロリだのネットネタだのが邪魔になるぐらい、緻密で膨大な量の取材を元に書き上げた素晴らしい作品です。「紫色のクオリア」を読んだ時の衝撃は今でも忘れません。「猫の地球儀」の世界観にも衝撃を受けました。

 

このシリーズがこれだけ続いているのは、そういった部分が評価されているからだと思っております。見た目やタイトルで騙されてはいけません。と言ってもこのシリーズを同世代におすすめするのは気が引けますけどね。