鹿沼の隅っちょから

鹿沼の隅っちょから

「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

川上澄生美術館は小さいながらも川上澄生成分を十二分に吸収できる素晴らしい美術館でした

栃木県立美術館で初めて川上澄生の作品を見た私、ヒロヤマガタの作品を売りつけられそうになった過去がある私にとって版画の作品にはネガティブなイメージしか無かったのですが、独特の描き方と色使いが何だか良いな版画も良いなと思えるようになりました。

そしてその川上澄生の名を冠する美術館が私の住む鹿沼市にあるんですよあったんですよ知ってたけど今まで全く興味が湧きませんでした。

何十回もこの周辺には来たことあるのに一回も訪れたことの無い鹿沼市川上澄生美術館。

kawakamisumio-bijutsukan.jp

草木が伸びすぎて文字が隠れそうなのでそろそろ剪定した方がいいですよ。

外観。一階部分ですが、これは大谷石ではなく鹿沼で採掘された深岩石に間違いないでしょう。大谷石の方が圧倒的に有名ですが、私から圧倒的に深岩石の方が美しいんですよ、というか大谷石は茶色い部分が多々あって汚いイメージなんですよね。

建物の大きさからそんなに展示されてないだろうと予測が付いていたのと、入場料金が300円だったのと、1階は無料展示コーナーで2階だけが有料であることから、あまり期待せずに巡回しようと思いました。ほら、前回の小杉放菴記念日光美術館の件があったからさ。

結論から言うと、狭いながらも川上澄生作品を十二分に堪能することが出来ました。いやこれいいわ、私が期待していた川上澄生成分をちゃんと吸収することが出来ました。

今回訪れた時のパンフレットです。

蔵書票なる存在さえ知りませんでしたが面白い文化ですね。クライアントの意向に沿って作成していたようですが、作者の個性が出まくりで楽しめました。

川上澄生の蔵書票は殆どが船かランプで、これは彼が好きでたくさんの作品があるからオファーが多いのか、人気が高かったからオファーが多いのか。どちらにせよ、彼の作品にはこの船とランプが多いことを知りました。

この美術館で多くの川上澄生成分を吸収できたお陰で、より彼の作品を知ることが出来、そしてさらに好きになることが出来ました。これ、これだよ俺が求めていたものは。

 

美術館に行ったら3枚のポストカードを買うコーナー。

川上澄生「蛮船入津」

川上澄生「ランプとコーヒーひき」

川上澄生「初夏の風」

すべて川上澄生作品です。川上澄生美術館に行ったのだから当たり前なんですけどね。彼の得意とする南蛮船とランプ、そして宗像志功が版画家になる決意をさせた作品をチョイスしました。今回は欲しい物が多すぎで悩みました。結果的に定番作品を手に取りましたが、とりあえずこれで良かったかな。また行くと思うし。

何が良いと感じたのが自分でもあまり分かってないのですが、私は川上澄生作品が好きなようです。ホント何がいいんだろう?これを言語化すべく勉強した方が良いのか、この感性をそのままにしておいた方が良いのか。

興味を持って短期間、訪れた美術館は5つの私。それでも何となくアートと呼ばれている何かを楽しむ術を掴みつつある気がしております。そして、好きな作家の名を冠する美術館が地元にある幸せを喜ぼうと思います。川上澄生、良いわぁ。