ニンテンドースイッチのゲーム『十三機兵防衛圏』はPS4版での評価が高かったので期待しすぎていた事と展開が読めてしまった事と戦闘システムが楽しくない事により多少のガッカリ感があったものの独特の雰囲気はたまらなく好きな作品だったよ!
配信日 2022年4月14日
メーカー アトラス
ジャンル ストラテジー
価格 7,678円
PS4を購入してでもプレイしたいと思っていた作品だったのでNintend Switchに移植されると知った時は歓喜しました。どれだけ面白いんだよ十三機兵防衛圏!と相当ハードルを上げてしまったのがまず一つ目の失敗だったのかもしれません。
何も知らない状況でプレイ出来ていたら、プレイした感触も違っていたんだろうなぁ。
面白さ
ストーリー
一番評価されていたのはストーリー。十三人の特徴的なキャラクター、異なる年代、それらが複雑に絡み合い、プレイ中は本当にワクワクして先が知りたくて時間が溶けていきました。
しかし、途中でそのワクワク感を阻害されていくんですよ。このキャラクターの先が知りたいのに進められず知らないキャラクターの話を勧めなければならなかったり、それが全く違う年代だったり、同じ年代でも物語の筋が全く違っていたりと、中々登場人物に思い入れが出来ないんですよ。群像劇だとしてももう少し関連性を持たせないといけない気がするんです。疑問に思ってたキャラの行動が後から分かったりするのが面白さに繋がればいいのですが、そういった伏線回収的なものはほぼありませんでした。あっても単純にバレバレというかありきたりと言うか。
でもね。ショートストーリーとしてはところどころワクワク感はありました。この街中に機兵が登場するシーンは本当に興奮しました。残念ながらこのシーンがピークだったりしますが。結構これ序盤なんですけどね・・・。
あと13人もキャラクターがいれば自分に合うキャラクターに出会える確率は上がります。私は比治山君がお気に入りで、彼が登場するエピソードはいつもニヤニヤしておりました。見た目バリバリの硬派なのに全く違うそのギャップがたまらんす。
いい、本当に良いキャラだよ比治山くん。
焼きそばパンが好きな設定もいいんだよなぁ。
片膝付いてしまうぐらい旨いってどんだけだよ。
とにもかくにも、もう少し何とかならなかったのか、と思いながらプレイしてました。凄い面白そうになるのに捻り過ぎなのか雑なのか、素材は良さそうなのに勿体ない、そんなことを思ってました。
戦闘
ストーリーがのめり込めなかったので、もしかすると戦闘がメインなのかと思ったのだけれどもそんなこと無かった。
一見面白そうなんです。でもよく見ると分かりますが、マップはリアルなのに自機や敵は〇とか□とかそういうオブジェ表記なんですよ。なんだこのガッカリ感。ま、そういうのも『高機動幻想ガンパレードマーチ』で慣れてるので別にいいんですけど。
私が一番ゲンナリしたのが毎回変わり映えの無い作業をやらされる事。デカい敵はぶん殴って小さい敵は範囲攻撃で一掃、それだけ。主人公達のスキルにそれほど違いも無く、機体の世代ごとに特徴があるもののそれは4種類だけ。その特徴もあまりメリハリがなく、体力が無くなったら違うメンバーを出撃させるだけ。マジ作業。
マップによるギミックは皆無、キャラクターによる差異も少ないし、敵による変化も少ないし。私はどうしてもこの作品の戦闘を楽しいとは思えませんでした。地味に敵が固くて爽快感も無いしね。経験値稼ぎも必要だし。苦痛だったなぁ。
操作性
ストーリーパートの移動もダッシュボタンがあったり、戦闘パートのUIも分かりやすかったし、特に問題はありませんでした。ストレスを感じる場面は無かったもんな。
下の画像の選択も、一見上下なのか左右なのか分かりにくい気がしたのですがストレスなく選択できたので、デザインと操作性をちゃんと融合させてたと思います。
グラフィック
私がこの作品で一番気にいったのがグラフィック、というかデザインというか雰囲気というか世界観というか、とにかく見た感じが全部良い!私は大好きです。
光の色が緑系でカッケー。
夕方、橋の上、高層ビル群と川を挟んで工業地帯、物語の進行具合と相まって大好きなシーンです。
ただの教室のシーンも好きです。こんなに陽が落ちるまで教室にいること無いけど。
ただ、エロ要素は個人的に邪魔でした。これがあるとないで売れ方が変わるんですかね。
保健室の先生、おっぱい大きすぎ。
奈津乃さん格好が今ではエロ過ぎ。
その格好で戦時中はほぼ露出狂ですよ。
冬坂さんはパンツ要員。
結構シリアスなシーンでもパンツ要員なのは何だか可哀想だわ。
サウンド
あまり記憶に残ってない。邪魔にならず、それでいてちゃんとシーンに合ってたのでしょう、たぶん。
リプレイ性
物語は完結しますが、戦闘は延々とプレイ出来るようです。戦闘自体に面白さを感じられる人には素晴らしい設定ですね。
感想
PS4にて非常に評価が高かった作品がまさかNintendo Switchに移植されるなんて!と歓喜したと同時に、私の中でかなりハードルを上げてしまったのかもしれません。序盤はそのストーリーにグイグイと引っ張られ、演出、グラフィックと最高かよ!とワクワクしながらプレイしておりました。
しかし中盤あたりで唐突に差し込まれた未来のエピソードで何となく展開が読めてしまい、ここにバラバラな展開、とくに絡まないエピソード、進まない物語等々、肝心のストーリーを全然楽しめなくなってしまいました。もしかしてこれ群像劇じゃなくて時系列をバラバラにして物語を分かりにくくしただけじゃね?と思ったら大体合ってました。
戦闘も難易度が選べますがそもそも面白くない。戦闘スキルが13人もいるのに被ってるので個性が薄い。大きい敵は殴る、小さい敵は範囲攻撃、それだけ。
ストーリーはイマイチ、戦闘はおまけ程度。それでも私がこの作品を嫌いになれないどころか好きだと思ってしまうのは、この世界観だと思います。グラフィック、デザイン、背景、演出等々、これらが作り出す十三機兵防衛圏という世界観が堪らなく好きなんです。
私は人にこの作品をオススメすることは出来ません。ゲームとして欠けている部分が多すぎるんです。それでも、この世界観を味わうだけでも、この作品を購入する価値はあると私は思います。
評価
良い点
・世界観
・デザイン
・比治山くんと沖野くん
悪い点
・物語の見せ方
・戦闘
・無駄なエロ要素
評価
6/10
人にはオススメ出来ないけどこの世界観は大好きです。