今回の東京モーターショーに関する記事を貪っておりましたが、その中でもこの記事が一番優れていると感じました。
感想を一言で表現すると「意あって力足りず」という感じだった。
私もこの感想に近いものを感じました。
意気込みは感じるのですが中身がまるで伴ってない。主催者日本自動車工業会の会長である豊田章男さんの熱意は感じるのだけれども、現場レベルではまだ上から目線なのか危機感が無いのか上司に言われたから惰性で仕事をしているのか広告代理店に丸投げしているのか、全くもって残念なレベルでした。
アクティブイベントにぐっと寄せたことで弱点も浮き彫りになった。キッザニアはある程度評価できるとして、それ以外の体験型、あるいはショー型のコンテンツがおしなべて貧弱なのだ。
前回のショーの体験型イベントは中身があまりにつまらなくて不評を買ったが、それは今回のショーでもあまり変わっていない。
ショー型コンテンツで優秀だと感じたのはスバルだけで、あとは「ただやってるだけ」だったり「そもそも人に見せようともしていない」ものばかりでした。そこに情熱も気持ちも危機感もまるで感じませんでした。
そして東京モーターショーがつまらないイベントだった最大の原因は、
来場者を心の底から楽しませるためのアイデア、言い換えればショーマンシップの欠如だ。
これだと思ってます。来た人を楽しませようって気持ちを微塵にも感じなかった点、これに尽きます。
自動車メーカー以外のブースは本当に楽しいものがいっぱいありました。
日本スーパーカー協会に東京オートサロン、トミカブースは楽しかった!
駐車場でのドリフト走行なんてイベントも物凄く楽しかったですよ!
ただここも観客席津等設置しなかったものだから見られる人が少なすぎて、そういうところからも「運営が駄目過ぎる」と感じた一因にもなってるんですけどね。
下の画像はその会場をレクサスのボートの上から撮ったものです。
ここでドリフトしてても人垣で見えないんですよ!物凄い爆音がすぐそこから発せられてるのにその車が全く見えないという、本当に「馬鹿じゃないの?」と思った瞬間でした。
痛車も展示されてると周知しておりましたが、蓋を開けたら数台だしそのうち一台はスバル公式のものだしなんだこれと拍子抜けでした。
楽しみにしていたキャンピングカーに至っては5台しかありませんでしたよ。なんだそれ。参加させたって実績が欲しいだけじゃないの?と勘繰ってしまいます。このサイトに詳しく書いてありますが、正直これ読めば事足りちゃいます。
ショーマンシップについては、来年6月に行われるデトロイトモーターショーがどうなるかが興味深い。北米家電ショー(CES)との競合を避けるため、1月から6月に開催時期をずらすことになったのだが、主催者は単なる開催時期変更ではなく、気候のよい季節であることを生かしてエンターテインメントショーにすると息巻いている。
モーターショー自体を面白くしようという試み、期待しております。そして東京モーターショーにも良い影響を受けることを望んでおります。
なんだかんだ文句を並べましたが、危機感を持ったこと、そして実践したことは評価すべきです。
もし自動車業界が危機感を持って東京モーターショーに臨んでいなかったら、今後を良くする土台にはなり得ない。
今回のモーターショーは将来に向けた送りバント的なショーとしては、大いに意義深いものと言えるだろう。入場料の大人当日券2000円という料金に見合うコンテンツを用意できる日が来ることを、切に願うところであるし、クルマ好きな人にとっては応援の意味を込めて見に行ってもいいショーではあると思う。
私も今回の東京モーターショーはちゃんと意義が有り、そして応援を込めて料金を払ったことにいたします。願わくば2年後の東京モーターショーがエンターテイメントに溢れた楽しいイベントになることを期待しております。