鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

VA-11 Hall-A ヴァルハラ 感想

ニンテンドースイッチのゲーム『VA-11 Hall-A ヴァルハラ』はバーテンダーの主人公が来店する客にカクテルを提供するだけでそこにゲーム性を感じないのだけれでも文学としてこれを捉え深い感銘を覚えましたが万人にはオススメできないとても尖がった作品だったよ!

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配信日       2019年5月30日

メーカー    PLAYISM

ジャンル   アドベンチャー

価格           2,160円


VA-11 Hall-A Switch & PS4 PV

この作品に興味を持ったきっかけは、この記事を読んだからです。

製作者が南米のしかもベネズエラ出身であることも興味が湧いたのですが、この「南米文学史に加えられるべき傑作」なるワードが私をえらく刺激しました。単純に読んでみたい、そう思ったんです。

ところが、この記事を読んだときはSteamとPSVitaでしか発売されておりませんでした。当時の私はSteamへの知識が乏しく、PCでゲームを購入するということに大きな不安を感じていたため、本気でPSVitaの購入を検討しておりました。

しかし、他にプレイしたいゲームもなく、この作品を読みたいが為だけにそこまで投資していいものだろうか?とウジウジ悩んでいる間にニンテンドースイッチ版発売が発表されました。本当にPSVitaを買わなくて良かった。

即予約をし、発売日を楽しみに待っておりました。

そして発売日、私の家に念願の『Va-11 Hall-A ヴァルハラ』が届きました。

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何も見ずに予約したので設定資料集が付いてるとは知りませんでした。

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サントラまで!

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これも。

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そういえば彼、急に出てきて急にいなくなった印象だな。

 

寝る前にプレイしていたのですが、なんだか進めていくのが勿体なくて、さらにエンディングが近くなってきたような気がしてからはさらに進める速度を遅く遅くいたしました。

気が付いたら、購入からクリアまで丸々一か月かかってしまいました。そのぐらいゆっくり丁寧に私の中にこの作品を落としていきました。

殆ど情報を入れないままプレイしたのが良かったのかもしれません。純粋に物語を楽しめました。ジャンルとしてはサイバーパンクなのでしょうが、そういったものを気にすることなく、その街でバーテンダーをしている主人公の日常を垣間見てる感覚でした。

 

会社名(スケバンゲームズ)から日本の影響をモロに受けてるとは思っていたのですが、いきなり赤い彗星がでてきたのには驚きました。

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そしてストレートなエロ!

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こいつとのやり取りで、私の脳みそは鷲掴みにされてあっちの世界へ引き摺り込まれました。このイングラムさん、好きなんだけどあまり来店してくれなかったのよね。

 

ドロシーさんは過去類を見ない圧倒的なキャラクターでした。この人の破壊力は凄まじい。そしてこのキャラクターを生み出した作者は間違いなく天才です。

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上の画像の文章が下ネタに見える人は心が汚れている証拠です。実際に下ネタなんだけどね。

 

ある意味彼女が正統的ヒロインのポジションにいること自体、この作品がぶっ飛んでる証であると感じております。

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私の中では彼女とのやり取りは癒しでした。酷い姉がいるけどね。

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押し倒されたい!

 

彼女の登場シーンは驚きました。ニコニコ動画かよ!

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そしてこの娘もとんでもなくエロいです。

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そんなグラス、見てみたいわ。

 

この娘、画面と設定集で全然イメージが違うんだけど!こっちの方が好きだな。

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いや、あの偉そうな言い方が合わない気がする。どうなんだろうか。

 

この娘も真ん中の方が良かったよ!

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顔色の悪い人にしか見えなかったからなぁ。

 

主人公のジルさん、絵によって印象が全然違うので困りました。

これは設定資料集のジルさん。

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パッケージの内側に描かれているジルさん。

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ブレイクタイム時のジルさん。

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OPムービーでのジルさん。

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あれ?こうやって並べると別に違和感ないな。あの世界を体に馴染ませてから見たからなのか、どのジルさんも有りだな、と思ってしまいました。触れる前は作画が安定しないなぁと思ったのに。

 

この作品の感想を書かなければならないのですが、一つの物語を読み終えた感覚しかありません。ゲームをクリアした感覚が無いんです。それは、元々そういった作品なのか、私が一つの文学作品として捉えていたからなのか、はたまたそこにゲーム性を感じなかったからなのか。

んじゃその物語は面白かったのか?と問われると返答に困ります。事件があったり衝撃の事実が露呈したり、そういう起伏もあまりありません。舞台は職場と自宅だけだし。ただ主人公の日常がそこにあるだけなんです。

ゲーム性もあまりなく、物語もただの日常。これを私はオススメすることがどうしても出来ません。

出来ませんが、私の胸に深く突き刺さった作品なのは間違いありません。何がどう刺さったのか全く上手く説明できませんが。ただただ愛すべき彼女たちの日常を延々と見てみたい、そう思いました。

そして、根底に流れているというかそこはかとなく透けて見えるというか架空の都市での出来事だけどその先に見える、情勢が不安定なベネズエラを感じられるんです。日本人が描けば根底に作者が体験した日本が滲み出てしまう様に、この作品には南米ベネズエラの日常が滲み出ているんです。その独特の雰囲気というかテイストが私には新鮮で刺激的でした。

「治安が悪い」と言っても多くの日本人が想像できないもしくは間違った認識しか出来ないのは、それを日常の中で体験していないからな訳でして。ゲーム内のあの雰囲気は何とも言えない不思議な感覚でした。

 

プロの書いた紹介文を貼っておきます。

「Vaporwave」はスプラトゥーン2オクトエクスパンションをプレイすれば何となく理解できるかもしれません。

ヴェイパーウェイヴ - Wikipedia

 

ゲームとして期待している方にはオススメできません。物語もどう考えても万人受けするものではありません。何か事件があって解決するわけでもなく、そこに日常が流れているだけです。

でも、私はこの作品が本当に愛おしいんです。それだけです。

 

・良い点

 愛おしい

・悪い点

 万人にはオススメできない

 ゲーム性が乏しい

 下ネタ

・評価

 10/10

 

うまく評価できません。困った。

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大体そんな感じ。