せっかくアマゾンプライムにお金を払ってるのだから何か見ておこうシリーズ。今回は前から気になっていましたアニメ『茄子 アンダルシアの夏』を見ました。
予告編って銘打ってるけど単純に冒頭を垂れ流してるだけでした。しかし、それでも見て欲しいんです。私は一回見ているのに食い入るように見てしまいました。
主人公ぺぺはひたすら走っていた。照りつける熱い陽射しの中を、南スペインの乾いた道を。 “ブエルタ・ア・エスパーニャ”。“ツール・ド・フランス”と並ぶ「世界三大自転車レース」の一つ。勝利に恵まれず、レースの真っ只中、解雇を言い渡される。やがて生まれ育ったアンダルシアの村にさしかかる。そこでは、兄アンヘルと、かつての恋人カルメンの結婚式が行われていた。幼い頃、兄と取り合った1台の自転車。そして奪い合った恋人…忘れたい恋、忘れたい戦い、忘れたい土地から、遠くへ行きたい。ゴールへ近づくぺぺの心に様々な思いがよぎる。突然、ネグロという黒いネコが道に飛び出した。予想を裏切り、レースは思わぬ方向へ進んだ。果たしてぺぺに輝きの瞬間は訪れるのだろうか。
あらすじをWikiから引っ張ってきたけど、殆どストーリーを語られてる気がする。
見た感じでジブリ系の作品だと思っていたのですが、どうも違うようだとは感じておりました。そして40分ぐらいの作品と知り、映画ではなくテレビで放送されたのかなぁ、と勝手に思い込んでおりました。アニメ『海がきこえる』と同じ感じなのかなと。
ただキャラクターデザインがどうもジブリのようでジブリじゃないんですよね。どう見ても浦沢直樹なんですよ、この外国人の顔の描き方が。鼻の形が完全に浦沢なんだもの。
そんな長年の謎が、今回視聴して、そして調べて全部判明いたしました。
監督がジブリ作品の仕事をしてて、アニメ『マスターキートン』の監督さんだったのね。なんか凄い綺麗に謎が解けて気持ちが良かったです。もっと早く調べれば良かった。
物語としては、あらすじに書かれた通りです。
スペインって兵役あったっけ?と思い調べましたら2000年ごろまであったようです。この原作が連載されていたときはまだあったんですね。ちなみにスペインのイメージって一般的な方ってどうなのでしょうか。タイトルのアンダルシア地方とか、名前は知ってても実際どういった土地なのか知らない方が殆どではないでしょうか。
スペインは歴史的には本当に最近まで内戦をしていた国です。有名なピカソの『ゲルニカ』はそのスペイン内戦を描いた作品です。
サッカー好きなら、レアルマドリーとバルセロナの関係である程度スペインの内情を理解できているかもしれませんね。
アンダルシア地方は私が非常に貧しい土地だとしか認識してないぐらい、本当に大変な土地だったんです。世界史的にはイスラム支配とかグラダナのアルハンブラ宮殿とかシブラルタル海峡とか、結構面白い場所です。
そんなスペイン、そしてアンダルシアの空気感が魅力の一つになってます。
自転車、とりわけロードレースを扱う作品が最近は増えてきましたが、当時は殆ど存在してなかったのではないでしょうか。そういった意味でもこの作品は非常に貴重だったと思われます。
何より見てて単純に面白かった!
作画のクオリティは勿論、演出的な部分も素晴らしい、ここまで完成度の高い作品だと思っておりませんでした。なんでこの監督さん、全然知名度無いの?もしかして私が知らなかっただけ?と不思議で仕方がないぐらい、完璧な仕事っぷりでした。
自転車好きの方、絶対に見てください。アニメ好きは見ないといけない気がします。そのぐらい素晴らしいですよこれ。今まで見てなかったことが恥ずかしくて仕方がありません。
他に何の作品の監督をやってるのかなぁと調べたら、
2018年 - 若おかみは小学生!(監督・絵コンテ・演出)
の名前が!
昨年NO.1映画作品と名高い若おかみの監督さんだった!ジブリ作品の仕事してるって書いたけど、主要な作品の作画監督をやってらっしゃるとんでもない大御所でした。
知らなかった私はアニメオタクを名乗ってはいけませんね。