鹿沼の隅っちょから

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「鹿沼」でググった時に1ページ目に表示される事を目指していたのに鹿沼の事全然書いてません

【足尾】あしおトロッコ館の展示車両が素晴らしすぎる

足尾シリーズ第三段、これらのエントリーからの続きとなっております。

古河足尾歴史館の2階に古い鉄道の切符が販売しておりました。何故販売しているのだろうか?と不思議に思っていたのですが、足尾線で走っていたSLや町中を走っていた馬車鉄道やガソリンカーの展示があったので、その流れなのかなと思っておりました。

後で知ったのですが、2階の一部は元々NPO法人足尾歴史館トロッコ部のスペースでした。そして、古河足尾歴史館を古河機械金属が受け継いだ際、トロッコ関連は別組織として分離独立したそうです。

あしおトロッコ館です。

NPO法人足尾歴史館・トロッコ部は3月末日で解散となりました。4月1日より、同館は「古河足尾歴史館」となり、鉄道とトロッコの保存活動は独立した組織となりました。

 

元々スケートリンクだった場所に線路を敷き、そこをトロッコが走ります。当日客は私達だけだったのですが、わざわざエンジンを掛けて動かして頂きました。見たところメーカーが加藤とあったのですが、お伺いしたら今はクレーンなどを製造している加藤製作所とのことでした。驚きです。

それだけでも有難かったのに、奥のテントにあったガソリンカーを見せて頂きました。

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フォードのロゴが光ってました。純正だそうです。

これってとんでもない代物なのではないか?と思い帰宅後調べました。

 

足尾銅山馬車鉄道 - Wikipedia

ガソリン機関車が復元され、足尾歴史館の野外展示場の「足尾ガソリン軌道・歴史線」で復活した。この復元ガソリン機関車は、足尾歴史館館長(父がガソリン機関車の運転責任者)と自動車修理工場経営者らがアメリカからボンネットやエンジンなどを入手して製作した。全長 2,260 mm、全幅 1,240 mm、高さ 2,100 mm。2009年(平成21年)8月8日(土)と9日(日)の2日間、トロッコを牽引し、乗客を乗せて走った。フォード製エンジンは約70年前のもので、排気量3,285 cc、出力40 PS。このエンジンを見つけ出すまでに1年以上の歳月を要した。車体は鉄道雑誌『レイルマガジン』編集長の名取紀之が所蔵する同形機の図面を基に製作し、カラーリングも黒として当時を再現した。製作は2007年(平成19年)から開始し、日光市から補助金333万円が給付された。この2日間の催しでは加藤製作所製4 t機も走った。同歴史館では毎月第1土曜日にこの復元ガソリン機関車を走らせる。

 

やっぱりとんでもない代物だった!このエンジン、70年以上前のものなんですよ!しかも動く!凄い!

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運転席を見たら右にペダルが二つありますが、これクラッチだそうです。シフトノブもあるし、車みたいですね。ハンドルのように見えるものはブレーキ、だったはず。

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ポイントを切り替えるレバーも操作させてもらいました!

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映画でよくあるトロッコアクションでこれがよく出てきますよね。結構私、これに憧れを抱いておりました。インディージョーンズが一番有名かなぁ、というか他が思い出せないけどね。最近ですとアニメ『鋼鉄城のカバネリ 海門決戦』でこのポイントを無名が銃を撃って動かしてました。

正式名称は分岐器と言うそうです。

 

これ、ナベトロと言います。中に鉱石とか土砂とか入れるやつです。

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構造的に軽く倒せるようになってるんです。重点からズレたところに支点があるからだっけかな?ちゃんと説明聞いたのに忘れてしまいましたが、本当に軽く倒せるんですよ。この構造、面白かったなぁ。

2階の展示スペースにはこのナベトロの研究レポートがありました。見た瞬間すげぇマニアックな何かだとは思ったのですが、まさかこの籠のことだとは思いませんでした。後でもう一回ちゃんと見てみようと思います。

 

そして、私が一番驚いたのがフリクションドライブ式ガソリン機関車です。

フリクションドライブ - Wikipedia

フリクションドライブ(英語:friction drive)とは、駆動装置の接触による摩擦力を利用して動力を伝達する方式のことである。

具体的には、例えば、回転する円盤同士を接触させてその摩擦により動力を伝達するもので、ギアやチェーンなどに比べて構造が単純で、かつ滑らかで無段階な動力の伝達が可能である特徴を有するが、伝達時にすべりが発生するため、原理的に大きな力の伝達には効率が悪く、不向きである。しかし、歯車伝達特有のコギングがなく、安定しているため、望遠鏡等の精密機械には使用される。線路と車輪間の摩擦を利用して走行する鉄道車両やタイヤと路面間の摩擦を利用して走行する自動車も一種のフリクションドライブであるといえる。

ギアやチェーンじゃなくて、摩擦で動かすんですよ!

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円盤の左端に設定すればより早く回転し、真ん中に寄れば寄るほど遅くなるけどパワーが伝わります。ってまんまギアのような働きをするんです。しかも!右に行くと回転が逆になってバックするんです!面白い!

こちらの画像の方が分かりやすいかもしれません。

けいてつ協会

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こんな方式が存在することさえ知りませんでした!

 

私どものために丁寧に説明して下さいまして、スタッフの方には本当に感謝しております。本当にこちらが申し訳ないぐらい、私どもの為に時間を割いて頂きましてありがとうございました。あとで何かお返ししないといけない気がしております。

鉄道が好きな方は絶対に訪れるべき場所です。鉄道の原点がここにはあります。

 

ちなみに、修理していた方の車があまりにもかっこよすぎて思わず撮ってしまいました。これ、どのぐらい前のランクルなんだろう!

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調べたらブラザーモータースさんは足尾で自動車整備しているお店の名前でした。