私は共産党独裁の中国が嫌いです。ゲームに対してもいきなり規制をした中国が嫌いです。
14億人を超える人口を誇る中国は、他の産業だけでなくゲーム産業にとっても巨大な市場です。しかし、新たに公開された中国のビデオゲーム規則は正式に「血」「死体」「麻雀」「ポーカー」「ポルノ」などを禁止しており、様々なジャンルのゲームが販売できなくなる見込みです。
これにより過去の作品を含め、多くの作品を中国の方々はプレイ出来なくなりました。年齢制限によるゾーニングではありません。これらの要素があるすべてのゲームが中国ではいかなる人間もプレイ出来なくなったんです。
そんな中国ですが、ゲームを制作している方々がBitSummitに出展しておりました。
合同で出展されたのでしょうか、纏まって一つのブースで展示しておりました。あまり興味のある作品は無かったのですが、スタッフの方が片言の日本語で呼び掛けていたので一つのゲームを試遊いたしました。
カードゲームのようでして、キャラクターデザイン的にもゲーム内容としても良くできておりました。「面白かったです。発売されたら購入します」とスタッフの方に言ったのですが、おそらく伝わってなかったようでした。せめて英語が話せたらなぁ。こういうイベントの度に思ったりしております。
帰宅後、ゲーム名で検索しようと思ったのですが、中国の漢字だから変換できない・・・!
「梵」に似てるけど違うようでして。って英語のタイトルがあるじゃん、と検索したら引っ掛かりました。
スマホですでに発売しておりました。日本でも発売されております。120円。安いな!
英語ですがレビューも見つけました。残念ながら英語なので読めませんけどね。
ホープライトやドリームクエストに似てると書いてありますが、そもそもそのゲームを知らないのでどちらにせよ分からない私がおります。評価も星4つでまあまあ良いようですね。
個人的に印象的だったのがこのデザインなんです。
洋ゲー臭さえ漂うこのデザイン。まさか中国本土の作品だなんてねぇ。
他にも様々なゲームがございましたが、この『ツカレタマン』が特に印象に残っております。
なんで日本語タイトルが『ツカレタマン』になったのか、その経緯に非常に興味があります。中々このタイトルは出てこないでしょう。元のタイトルの直訳なのかな?面白いなぁ。「だるい生活をイメージした無気力アクションゲーム」ってパワーワードも最高ですね。
『Va-11 Hall-A』はベネズエラの人たちが作った作品です。
『The friends of Ringo Ishikawa』はロシアの方です。
『No Straight Roads』はマレーシアのチームです。
『がんばれ!スーパーストライカーズ』はスペインの方がオーストラリアで作ってます。
世界中でゲームが作られており、それがSteamやニンテンドースイッチやPS4やXBOXで世界中の人達がプレイ出来ております。私がインディーゲームに惹かれた要因の一つなんです。インドネシアやブラジルでも作られてるんですよ。なんでこんな当たり前のことを私は知らなかったのか。そして、当たり前ですが、中国だってゲームを作ってる人たちがいるんです。
ゲームには言語の壁はございますが、国境の壁は無い筈なんです。サッカージャーナリストが「スポーツで一番行われているのがサッカーだからここはサッカーの惑星だ」と言ってましたが、リスペクトして私も言いましょう、「ここはゲームの惑星だ」って。
様々な文化の中にゲームもあって、それが世界中に広がっていて、作る人とプレイする人がいる。中国にはテンセントなる巨大なゲーム会社がございますが、小規模でも個人でもたくさんゲームが作られているんです。
共産党による独裁、それによる突然の理不尽な規制等、様々な困難が中国本土のクリエイターに降りかかってくるとは思いますが、私はそんな彼らを心の底から応援したいと思いました。
120円ですが買いましたよ!このお金、彼らにちゃんと届くのでしょうか。せめて気持ちだけで届いてほしいです。
あ、あの字、夢だったのか。