シリーズが始まったときはラノベっぽい設定の主人公だなぁ、なんて思ってたのですが、それを大きく上回るリアルな人が出てきて驚いたもんな。
そもそも羽生さんの存在自体がマンガレベルのキャラ設定を超越しちゃってるのよね。
そこに中学生プロ棋士で初戦ひふみんに勝利でそのあと連勝記録更新して最速で4段昇進?そんな現実味を帯びてない脚本書けないよ。
ありえないもの。
そのありえないことを藤井4段はやっちゃってるんだけどね・・・。
本当に「りゅうおうのおしごと!」の主人公のように16歳でタイトル取っちゃうかもしれないんだよなぁ、本当に「現実は小説より奇なり」ですわ。
そしてそれを物凄い実感してるのが、この作者の白鳥さんだと思います。
前作「のうりん」の時もそうでしたが、この方、丁寧な取材を元に作品を仕上げるんです。将棋をテーマとして決めた後、相当な取材と勉強をしたんだな、って読めばすぐにわかります。
そして、そのリアルを元にライトノベルなるマンガのような小説(定義には諸説あり)に落とし込むわけで、出来上がったものは「ねーよ」とツッコミを入れたくなるようなものがところどころ出てきます。
そんな「ねーよ」を、リアルが追い越していくんだから、ね。驚きを禁じえません。
>16歳の若手が、日本将棋連盟が最高位とする「竜王」を勝ち取る-。
>平成27年の同作開始時には、「ありえない」設定のはずだった。
>だが、現実に目を向ければ、同じ16歳の藤井七段の快進撃が続く。
>前代未聞の公式戦29連勝、四段から七段への異例のスピード昇段、師匠・杉本昌隆七段(49)への“恩返し”(公式戦で弟子が師匠に勝利すること)……。
>また、主人公の白熱した対局を表現するため白鳥さんは、「戦後最長手数の402手」による対局を書いた。
>実在の棋士には「絶対に超えられない設定」であるはずだった。
>が、今年2月、これを上回る「420手」の対局が実際に行われた(中尾敏之五段と牧野光則五段の対局)。
>「今の将棋界では、想像の世界を現実が少し先取りしている。現実をなぞりすぎないようにしないといけないのが悩みですね。今後も取材を重ね、独自性を出していきたいと思います」
こんな体験、早々できません。
白鳥さん、やっぱり持ってるんだよなぁ。
そんな白鳥さん、「りゅうおうのおしごと!」の新刊が発売されます!
私?もちろん予約したよ!と、言いたいのですが、ヨドバシで売り切れ状態です。
書籍に弱いんだよなぁ、ヨドバシ。