鹿沼の隅っちょから

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覇剣の皇姫アルティーナ14 むらさきゆきや

このシリーズもまさか14巻まで続くとは思いませんでした。しかも全然終わる気配さえないという。

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覇剣の皇姫アルティーナXIV (ファミ通文庫)
 

あらすじというか今までのお話はこちらを参考に。

覇剣の皇姫アルティーナ - Wikipedia

軍人なのに剣も弓も苦手で、読書狂な主人公レジス。とある敗戦の責任をとらされて辺境に左遷された彼は、自らの運命を変える少女と出会う。赤い髪、紅い瞳を持ち、覇者の大剣を携えた皇姫アルティーナ。

落胤がゆえに辺境軍の司令官に任じられていた彼女だったが、その境遇に嘆くことなく、ある壮大な大望を抱いていた。「あなたを信じるわ」という彼女の言葉とともに、レジスは困難へと立ち向かっていくこととなる。

 

主人公が軍師で、本で読んだ戦略を現実に行って戦果を挙げていく、変化球的俺ツエーものです。

今回は敵国に天才的な軍師が登場します。ほう、孔明と仲達のような読みあいが始まるのかと思いきや、相手は軍人ではなくただの「将軍の娘」なので、勝つ手段を思いついてもそんな立場の人間の意見なんて通る訳もなく、いつも通り俺ツエーで進行していきました。ちょこっと「将軍の娘」の天才っぷりが出てたりもしてるんですけどね。これが伏線になるのか、そうでもないのか。

14巻も続いているけど今までライバルらしいライバルが出てこなかったので、私としては期待していたんですけどね。結局ただの俺ツエーになってるのがちょっと残念でした。

 

それでも、作者の力量なのか、プロットの丁寧さから来ているのか、私は大変楽しめております。今後の展開も結構楽しみになる14巻でした。

こういう軍記ものなのに、自由主義とか議会とかありえないワードが出てくるんですよ。私としてはそういう新しい試みにワクワクしちゃうんです。さらにそこに技術革新を加えております。銃とか大砲とか蒸気機関とか。切れるカードが豊富にあるなぁ、とさらにワクワクしております。

ファンタジーに頼らず、中世のみで展開させずに、産業革命時前後のヨーロッパをモデルにした作品って中々ないんですよ。そういう意味でもこのシリーズは貴重なんです。

一時期に比べるとライトノベルの消費量が大きく減りました私ですが、それでもこのシリーズを追いかけております。そのぐらい楽しんでおりますし、期待しております。

是非最後まで走り切ってほしい、本当にそう思っております。

 

ちなみに。

そろそろアニメ化するかなぁと思ってたら、同じ作者でも違う作品がアニメ化しました。もしかしてあまり人気が無い?それとも軍記ものはお金が掛かるから敬遠されてる?

さらに作者が他にもシリーズを抱えておりまして、今4シリーズも書いてます。いや、ちょっと仕事しすぎでしょう。はて、次巻はいつ発売されるのやら。

むらさきゆきや - Wikipedia

ちなみにアルティーナのイラスト担当が下手で悲しい気持ちになっていたのですが、さすがにプロで長年やってると上手くなるものなんですね。