一応中高生向けだからじゃね?
少年ジャンプでも描写どころか既成事実さえ描かれない場合が多いですからね。ドラゴンボールで御飯が登場したときでさえ驚いた人が多かったんだぜ?
私の記憶では有名どころのライトノベルで性行為したのは「這いよれ!ニャル子さん」ですかね。最終巻で主人公とニャル子がいたします、というか主人公がニャル子に襲われます。知らない人はニャル子がこのビジュアルなのでしょうが、
私のイメージではこれですからね。
だってニャルラトホテプですよ?いくら見た目が美少女でも姿形が変えられる邪心ですよ?
そのニャルラトホテプに襲われるんだもの、エロいとうかなんか違う感情に支配されました。捕食される、みたいな。
私の中で「ライトノベルなのにエロいな!」と驚いたのが、森橋ビンゴの「この恋と、その未来」です。
超理不尽な三人の姉の下、不遇な家庭生活を過ごしてきた松永四郎。その地獄から逃れるため、新設された全寮制の高校へと入学を決めた彼は、期待を胸に単身広島へ。知らない土地、耳慣れない言葉、そして何よりもあの姉達との不条理な日々から離れた高揚感に浸る四郎だったが、ルームメイトとなった織田未来は、複雑な心を持つ…女性!?四郎と未来、二人の奇妙な共同生活が始まる―。
名作です。正直なんでライトノベル枠で発売したのか分からないぐらいの名作です。
まだLGBTがあまり浸透していなかった時に、「ヒロインがトランスジェンダー」というかなり冒険的な設定で始まる恋愛モノなんです。作者はちゃんとごまかさずに、ヒロインが女性だと知ってから主人公は恋をしますし、ヒロインがそれを望んでいないことを分かった上で恋をした自分に対して苦悩していきます。
ああ、今思い出しても胸が苦しい、やはり名作だわこれ。
そして性行為ですが、直接的な表現はないものの、その前後がかなり生々しい描写がなされています。健全なる青少年向けではなく、一通り経験したオッサン向けの書き方でした。やはりライトノベル出身作家ではないからでしょうか。本当に生々しいというか無駄にリアルで私好みでした。
実は「ソードアートオンライン」にも性行為シーンがあったのですが書籍化されていません。
「僕は友達が少ない」ではヒロインがシャワー中の自慰行為を主人公に見られる画期的で残念な展開がありましたが(確か挿絵あり)、性行為は無かったですね。
そいうえば「ココロコネクト」の稲葉も告白してたっけか。どっちが最初だったろうか。
何故私がここまで覚えているのか?
それは「ライトノベルでの直接的な性描写は浮くから」に他なりません。やはり馴染まない。中年のおっさんが読んでも違和感があるんです。
制服のYシャツからブラの紐が透けて見えてる事に恥ずかしがってる主人公が性行為まで及んでしまったら、もう元に戻れないんですよ。ちょっとおっぱいに触った程度じゃ物語にならなくなってしまうんですよ。
成長の過程で描写されるならいいんですけどね、どっちにしろ戻れませんが。
パンツが見えてる程度でいいんです。そして、それは需要にマッチングしているんです。読者の大半は性描写を望んでいないんだから。
私のような中年がライトノベルを読むのはレアです異端です想定外です。ターゲットは中高生なんです。性描写がないのは当たり前なんです。
そんなレアな中高年向けのライトノベルとして誕生したレーベルが「メディアワークス文庫」や「新潮文庫nex」です。これは大成功し、レアではない人たちも巻き込んでその勢力を拡大しております。
そういえば代表格の「ビブリア古書堂の事件手帖」も性描写が無かったな。栞子さんが20代女性の反応じゃなくて違和感しかなかったわ。お前は女子中学生かとよ、と思って読んでました。綾崎準の作品にも無かった気がする。
私の勝手な憶測ですが、需要が無いからだと思います。ただそれだけ。
逆に、それが欲しい人には官能小説やジュブナイルポルノがあります。
ジュブナイルポルノ(Juvenile porno)は、アニメ・マンガ調のイラストをカバー・表紙・口絵・挿絵などに使用した、異性間もしくは同性間、さらには人外のものとの性描写を含む娯楽小説であり、官能小説の一ジャンルである。
官能小説を何作か読んだのですが、性描写に振り切りすぎてます。
ライトノベルと官能小説の真ん中編は無いのでしょうか?ってそれが一般小説か。
そんな中間をお望みのあなたには、佐藤賢一、おススメです。
まずは「傭兵ピエール」もしくは「赤目のジャック」を読みましょう。