鹿沼の隅っちょから

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【ネタバレあり】映画「ブラックパンサー」感想

ネタバレありで映画「ブラックパンサー」の感想を書きたくなりました。

アメリカは勿論日本でも絶賛の嵐であるこの作品、ワクワクしながら見た私ですが、これほどまでにツマンネーと思わなかったので、その怒りというかイライラをここにぶつけてみたくなりました、本当に酷い駄作でした。

 

blog.monogatarukame.net

と思ったのですが、書きたいことがここのサイトにほぼ全部書かれておりました。

良かった、私と同じ感想の人がいたわ、ってそりゃそうだよな。

 

まずアクションシーンが全体的にツマンネー。

というか暗い中で黒いスーツのヒーローが動き回っても見えないんですよ、何やってるのか全く分からない。

冒頭のジャングルも夜、ソウルも夜、ラストの地下も暗い。

唯一明るいお外での集団戦闘シーンは残念なCG。

ラストはお互いブラックパンサーの力が減退してしまう装置の前で戦うとか、脚本書いた奴馬鹿じゃねーの、って本当に思いました。

暗い中黒いスーツの二人がもみ合ってるのですが、どっちがどっちかわかんねーし。

顔が出てないとわかんねーよ。

しかも決着が普通すぎて逆に笑えました、何の伏線もなかったし。

とりあえずこの作品はアクションが目玉ではないのは間違いありません。

 

次に、主人公に感情移入できない。

というか敵であるキルモンガーさんがイケメンだし言ってることも正しいし、恨みを晴らす勧善懲悪ものとして彼が主人公の方が日本では間違いなく受けると思いました。

主人公は自国を優先し、他国に干渉しない。

キルモンガーさんはそれをずるいといい、その技術で不当な扱いを受けている全世界の黒人を助けるんだ!と主張する。

うん、絶対にキルモンガーさんの方が正しい。

しかも最終的に主人公はキルモンガーさんの思いに答えるべく、今までひた隠しにしていた国の秘密を公開して、貧困に喘ぐ黒人たちを救おうと行動するんです。

なんだそれ。

 

だいたいね、絶賛してる人は「今の時代に生まれるべくして生まれた作品だ」みたいない言い方してるんですよ、ポリコレっすか。

私個人も世界史好きですから、いかに黒人が酷い扱いを受けてきたのか知ってますし、今でもアメリカ国内で酷い扱いを受けていることも、完璧じゃないとは思いますが、知ってるつもりです。

つい最近まで本当に同じ人間として、法律的にも扱われてなかったんですからね。

アメリカって国は本当に酷い国なんです。

そんな中、最近は人種差別に対して改善していこうって風潮があった上でトランプ政権になってガタガタしてますよね。

そこにこの作品が出てきて、称賛してるんだと思うんですよ。

でもさ、主人公王様だし世襲制だしキルモンガーさんも王家の血筋だし、いいんすか?思いっきり独裁国家じゃないですか。

しかも決闘で王様を決めるとか野蛮そのもので。

私は見てて黒人を馬鹿にしてるのか!と驚いたけど、それ以上にその神聖なる決闘で勝利したキルモンガーさんを近衛兵が裏切るとか支離滅裂甚だしいです、クーデターじゃんこれ。

これ本当にアメリカで作られたんですか?北朝鮮とか中国じゃないの?

ポリコレってなんすか?白人が黒人になってるだけじゃん。

 

なんかね、これ形を変えた「俺ツエー」なのかなと思いました。

dic.nicovideo.jp

アメリカの貧困層にいる黒人が妄想した俺ツエー的な設定なんじゃないかと。

自分のルーツも分からない彼ら、先祖は凄いんだぞ、というかすげー資源持っててそれを隠しててすげー国があって、俺ら黒人の国が本気出したら白人どもなんかその技術を使った兵器でブチ倒せるんだぜ!みたいな。

それはそれでいいのですが、だったらもっとうまく料理してほしかったです。

設定は面白いのに残念で仕方がありません。

 

上にあげたサイトでも取り上げてますが、ソウルでのシーンで白人を見て「アメリカ人を見つけたわ」ってセリフがあるんです。

これ、アメリカ在住の黒人は怒っていいんじゃないの?違うの?俺の勘違いなの?

どちらにせよ白人を見てアメリカ人なんてセリフは絶対に出てくるはずないじゃん。

なんか本当に、いたるところで、脚本が酷いです、本当に酷い。

 

CIAのエージェントが元空軍パイロットという伏線でラストにドッグファイトが行われるのですが、遠隔操作してるビルの外から敵の戦闘機にガンガンマシンガン撃たれてるんですよ、耐久度あと50%とか言ってるし絶体絶命じゃん早く逃げていや俺は戦うよ!みたいなシーンなのですが、そもそもあの敵の戦闘機って唐突に出てきた感じがしてすげー雑だし、最後ギリギリ敵を倒せた!すぐに脱出だ!ってところであまり慌ててないし、なのに絶対に助からないだろう大爆発が起こってるし、でも生きてるし、というかお前なんで国連の会議の場で座ってるんだよ、みたいな。

 

なんかこういう小さなツッコミどころも満載です。

面白ければ「こまけぇ事はいいんだよ!」で済むレベルなんですけどね。

 

結論としては、ブラックパンサーは駄作です。

アメリカがこの程度の作品で評価が高くて興行成績も良いなんて信じたくありません。

つかデルトロさんのシェイプオブウェーター見ればよかったわ!

って彼もヒスパニックだからアカデミー賞取れたんでしょ?と勘ぐってしまう・・・。

特撮オタクであるデルトロさんは大好きなのですが、それでも今のアメリカはちょっとおかしいので、そんな勘繰りをしてしまう自分が悲しいです。

あー本当に残念な作品でした。